壱岐島 と 壱岐焼酎
歴史と大自然に彩られ、
神々が宿る"夢の島"壱岐。
九州北方の玄界灘に浮かぶ南北17km、東西14kmの小さな島、壱岐。3世紀末に記された中国の歴史書『魏志倭人伝』に「一支國」と紹介され、古代より日本と大陸を結ぶ架け橋として栄えた地。神道発祥の地とも言われ、神社の数は大小合わせると1000社以上あります。
どこまでも透き通る青い海と、なだらかな地形を覆う豊かな緑。そして、おおらかな自然に育まれた壱岐牛や、ウニ、イカなどの新鮮な海の幸といった美味。小さな島にあふれる多彩な魅力が、“夢の島”と呼ばれるゆえんです。
500年もの歴史を誇る、麦焼酎発祥の地。
長崎県下で2番目に広い穀倉地を有する壱岐。古代より稲作が盛んで、豊富な穀物と良質な地下水を原料に清酒文化が発達し、多くの農家ではどぶろくがつくられていました。
大陸から蒸留技術が伝わったのは、室町時代から安土桃山時代にかけて(16世紀)。江戸時代(17世紀)には、平戸藩統治下の重税のため、島民は米でなく麦を主食としていました。その余った麦を蒸留した自家製の焼酎と、米麹を融合させたものが、壱岐の麦焼酎の原型です。日本独自の酒づくりの特徴である米麹を使い続けたところに、島民の誇りが表れています。
世界の銘酒の仲間入りを果たした、壱岐焼酎。
米麹の甘みと麦の香りが広がる壱岐の麦焼酎。500年の歴史に磨かれた伝統的な製法が認められ、1995年にはWTO(世界貿易機関)のトリプス協定によって「地理的表示(※GI壱岐)」の産地指定を受けました。同じ原料や製法であっても、壱岐でつくられたものでなければ「壱岐焼酎」と名乗ることはできないのです。
世界的に見ても産地指定を受けた酒は数少なく、ウィスキーはスコッチ、バーボン。ブランデーはコニャック。ワインはボルドー、シャンパーニュなど。壱岐焼酎は世界に認められた、日本を代表する蒸留酒です。
GI壱岐とは
■ 原料
● 穀類は大麦のみを用いたものであること
● こうじは米から製造された米こうじのみを用いたものであること
● もろみに用いるこうじと穀類の重量比が概ね1:2となっていること
■ 製法
● 長崎県壱岐市内で採水した水のみを用いたものであること
● 長崎県壱岐市内で原料の発酵、蒸留、貯蔵及び容器詰めが行われていること
● 米こうじ及び水を原料として発酵させた一次もろみに、蒸した穀類及び水を加えて更に発酵させた二次もろみを、単式蒸留機をもって蒸留したもの